燃費消費率「ＪＣ０８モード」と「ＷＬＴＣモード」とは？

こんにちは、今日は燃費消費率の細かい話をしたいと思います。
燃費という言葉はよく聞きますね。

厳密にいうと、いくつかの種類に分けることができるんです。
タイトルにある【ＪＣ０８モード】と【ＷＬＴＣモード】なんです。
ＪＣ０８モード見たことや、聞いたことがあるかもしれませんが、ＷＬＴＣモードはまだ見る機会が少ないと思います。
その二つを細かく説明したいと思います。知っておくと自動車購入の際に役立ちます。

 

・【ＪＣ０８モード】とは
ＪＣ０８モードの以前は【１０・１５モード】というものが使われていました。
ですが使用環境の変化、測定技術の進歩などをふまえて、実際の走行に近い数値を出すために考案されたのがＪＣ０８モードになります。
いくつか試験方法を乗せておきます。

 

測定は測定器ローラーの上で行う。
走行抵抗値を元に負荷設定を行う。
【走行抵抗値】とは空気抵抗や転がり抵抗などの事です。
エンジンが冷たい状態から測定を開始します。
（冷たさ２５：温かさ７5基準で見た時は冷たいという意味です）
最高速度、約８０km/h、平均速度、約２５km/h、加速や減速を繰り返して測定。
約２０分走行し走行距離、約８km。
エアコンは使用しない。
ハンドルの操作は行わない。

 

のような環境で測定が行われます。
ですが実際に走行するとＪＣ０８モードの基準以下の燃費になってしまうんです。
それは実際の使用環境とＪＣ０８モードの測定は全く違うからなんです。
たとえば、乗車人数、エアコンの温度、路面の状態が一定ではない、交通状態、赤信号、横断歩道の停止、など考えればいくらでも出てきますね。
そこで出てくるのが【ＷＬＴＣモード】です。

 

・【ＷＬＴＣモード】とは
【ＷＬＴＣモード】は「世界統一試験サイクル」という国際的な試験方法です。
「国際欧州経済委員自動車基準調和世界フォーラム」で採用されています。
ＪＣ０８モードより使用環境に近い出すのがＷＬＴＣモードになります。
なのでＷＬＴＣモード基準の表記になると４項目に分かれて記載されるようになるんです。
１、ＷＬＴＣモード　ＷＬＴＣモード基準での燃料消費率
２、市街地モード　　信号や渋滞の影響を受ける低速走行を想定した数値。
３、郊外モード　　　信号や渋滞の影響をあまりうけない走行を想定した数値。
４、高速道路モード　高速道路での走行を想定した数値。
の４項目に分かれます。なので実際の利用を想定した数値をみることができるんです。
ですが、ＷＬＴＣモードでもエアコンの使用しない状態での測定になっています。
普通運転する時って大体エアコンつけてますよね。なのでＷＬＴＣモードに切り替わっても実際の数値より落ちることになると思います。
実際に表記されるとこんな感じになると思います。注意事項等も書いてありますが、今回は見やすいように余計な部分は取り除いてあります。

ＷＬＴＣモード	市街地モード	15.0Km/L
20.0Km/L	郊外モード	21.0Km/L
	高速道路モード	24.0Km/L

 

・今後の課題
１０・１５モード、ＪＣ０８モード、ＷＬＴＣモードと変わってきたわけですが、いまいち実際に使う場合とはかけ離れていると思うんです。
なので【高負荷測定モード（仮）】なんてのを考案してもいいのかなと思います。
例えば、４人乗りの自動車に４人乗って、エアコンをつけて、実際の車道に出て測定を行う。
車道に出ると交通状態のよって差が出てしまいます。ですが実際にお客様が求めてるのって実際に使った時の数値だと思うんです。
なので一定の基準で測るのではなくて、実際の使用で測定を行ってほしいってことです。
快適な状態で測定された数値も重要ですが、負荷がかかった時の数値も重要なのではないでしょうか？
もちろん反対の意見もあると思います。高負荷測定モード（仮）がこんなのがあったらもっとわかりやすいかもしれないな。と思っただけです。

 

・まとめ
簡単に説明すると、１０・１５モードより精度がよくなったのがＪＣ０８モード
ＪＣ０８モードより精度がよくなったものがＷＬＴＣモード
お客様がこれから見るものがＷＬＴＣモードにどんどん移行してお客様目線の表記に切り替わります。
実際に自動車を購入する時は「エアコンの使用や負荷によっては少し数値が落ちるな…。」くらいの気持ちで表記を見るのがいいのかなと思います。