冬本番到来前に!!スタッドレスタイヤの選び方

１１月に入り、すっかり気候も冬らしくなってきました。とくに朝晩は冷え込む日が出てきました。
過ごしやすい秋が過ぎると、間もなく冬です。今回は一足先にスタッドレスタイヤについて特集します。「寒冷地でもないのに早すぎない？？」という声も聞こえてきそうですが、降雪予報や寒くなる時期はスタッドレスの交換需要が一気に高まり、希望しているタイヤが手に入らなかったり、また交換に長い待ち時間が発生します。今年の３か月予報では、東海地方は山間部では平年より降水量・降雪量が多くなるという予報も出ています。早めに冬に向けて備えを行いましょう。

 

■そもそもスタッドレスタイヤとは？

---

スタッドレスタイヤとは「スタッド（鋲）」が「レス（ない）」タイヤのことを言います。昔はタイヤに鋲のついた、スパイクタイヤが主流でした。しかし、走行時にアスファルトの粉塵を巻き上げ環境問題となり、現在は一部地域や緊急車両を除き原則使用禁止となっています。
スタッドレスタイヤは、冬季に降雪時や凍結時の路面を走行する際に使用します。では、普通のノーマルタイヤ（夏用タイヤ）とどう違うのでしょうか？

 

・ゴムの質の違い

夏用タイヤとの違いの１つがゴムの質の違いです。スタッドレスタイヤは、寒くて過酷な路面でも対応できるよう、低温域でもしなやかさ・柔らかさが発揮できるゴムが使われています。さらに、滑りの原因となる氷の上の水膜を除去する工夫もされています。

・溝の深さ

スタッドレスタイヤは、夏用タイヤと比べ、溝が深いことも特徴です。夏用タイヤは溝の深さが８ミリに対して、スタッドレスタイヤは、10ミリと溝が深くなっています。表面には「サイプ」と呼ばれる細かい溝がたくさん刻まれています。スタッドレスタイヤは深い溝とサイプにより、雪や氷の上でも滑りにくい構造となっています。

 

■スタッドレスタイヤ履き替え・購入のタイミング

---

スタッドレスタイヤを履くにあたって「いつ履き替えようか」「数シーズン使ったから、そろそろ買い替えかな」など、スタッドレスタイヤに履き替えるタイミングや買い替えのタイミングに迷われる方も多いのではないでしょうか？ここでは、履き替えのタイミングや買い替えのタイミングについて見てみましょう。

 

・スタッドレスタイヤに履き替えるタイミング

スタッドレスタイヤを履き替えるタイミングとしては、雪が降りだす1か月前くらいが理想と言われています。よく「雪の予報が出てから取り換えよう」という方もいらっしゃいますが、ガソリンスタンドやカーショップは雪予報が出た瞬間から、長蛇の列になります。
また、普段使いでは雪が降らない土地でも、少し遠出をした際、標高が高いところで、予期せず雪が降ってきたということも考えられます。また、地方によっては同じ市内や近郊でも「こちらでは雨でも、少しずれると雪やみぞれになる」と言ったことも考えられます。そのためにも、自分の自宅周辺の気象状況で判断するのではなく、行動範囲で見て履き替え時期を判断することが大切です。

・スタッドレスタイヤを購入（買い替える）タイミング

スタッドレスタイヤを購入したり、買い替えるタイミングを迷う方もいらっっしゃると思います。スタッドレスタイヤの寿命は約3年程度と言われています。普通の雪道だけではなく、凍結した道や山道など厳しい条件で走行している場合は、それより短くなる場合もあります。交換の目安として、溝の深さが50％以上の残っていること、傷やひび割れがないかもチェックポイントです。保管時に環境によっては劣化が進んでいる場合もあります。必ず装着するときに確認を行いましょう。また、新品のスタッドレスタイヤにした際は、表面の油や汚れを取り除きタイヤ本来の性能を発揮させるために、1か月ほどの慣らし走行が必要です。

 

■使用環境から選ぶ！スタッドレスタイヤの選び方

---

ひとことに「スタッドレスタイヤ」と言ってもさまざまな種類があります。
そこでここでは、使用環境からみるスタッドレスタイヤの選び方をご紹介します。皆様の普段使用する道路環境を想像して選んでみて下さい。

・アイスバーンの多い地域で使う

凍結路面の走行に特化した「氷上性能」で選ぶことが重要です。路上に積もった雪が、他の車に踏み固められ、気温が下がり凍結した路面をアイスバーンと言います。凍結路面を走行する機会が多い場合は、「氷上性能」に着目したタイヤを選びましょう。重点的に見る項目としては、特殊なゴムを用いた路面への密着や、水膜を取り除く除水性能、ブロックやサイプ（細かな溝）で路面をひっかくエッジ効果と呼ばれる性能を重点的に見て選ぶことがポイントです。

・年に数回降雪のある地域で使用する

雪があまり降らない地域ではあるものの、年に数回は降雪する地域で降雪に備えたい場合は、氷上・雪上機能に特化したタイヤではなく、普通路を走行する際に必要な性能も兼ね備えたタイヤにしましょう。乾いた路面でも走行性能を発揮する、ドライ性能や雨天時の路面でも滑りにくいウェット性能があるものを見てきましょう。スタッドレスタイヤにすると、どうしても普通路での走行性能が低下する傾向があります。そのため、普通路との走行性能と両立できるものを選ぶことがポイントです。

 

・スキーなどのレジャーで使用する

普段雪の降らない地域から、スキーなどのレジャーで車を利用する場合は、氷上や雪上での性能はもちろん、ドライ性能やウェット性能など普段の雪道以外の走行性能を兼ね備えたものを選ぶのがポイントです。また、長距離のドライブになることから、静粛性や高速走行性能が高いタイヤを選ぶことが重要です。

 

■まとめ

---

今回はスタッドレスタイヤについて特集しました。車が生活の必需品となっている地域では、たとえ年に数回の降雪でもスタッドレスタイヤは必須です。冬本番到来前に、どのようなタイヤが良いかを検討してみてはいかがでしょうか？また数シーズン使ったタイヤは、買い替え検討の時期でもあります。スタッドレスタイヤの交換についてのご相談も鷲見モーターまで、お気軽にお寄せ下さい。